在日の詩人・金時鐘(キム シジョン/1929‐)さんが1970年に発表した3,000行越える長詩『新潟』をご存知ですか。
「在日朝鮮人の北朝鮮への帰国事業を日本が官民をあげて支援した1950年代末より構想され、日本語による詩作が指弾され、北朝鮮への渡航が拒否された時代に書きつがれ、発狂しなかったのが不思議だったほどの精神的苦境期に完成した叙事詩」。
1973年に新潟に生まれた美術家・
阪田清子さんは、
芸大進学を機に「県外者への拒絶と受容が同時に起こる沖縄」で
暮らしはじめ、暮らしつづける選択をしてから出会った詩『新潟』を展覧会での作品の一部に引用。
詩の上に置かれているのは、新潟の海水からつくられた塩の結晶です。
ギャラリートークをはじめとする展覧会『対岸』の全記録集を制作しました。
現在、阪田清子さんの作品は、新潟で開催中の「水と土の芸術祭2018」(〜10月8日まで開催)や、横浜で開催中の「新・今日の作家展2018 定点なき視点」で見ることができます。
また新潟市にある「砂丘館」では10月6日に出版記念トークの開催も予定されています。