
むかし、むかし、野菜は買うものではありませんでした。
広くなくとも土があれば、畑に。
炊事のたびに収穫しては、
みずみずしい味覚を食卓にのせました。
小さな畑に、台所の神様に、手を合わせました。
それを今も当たり前に続けているおばぁたちがいます。
ニガナ、カンダバー、イーチョーバー、
フーチーバー、ハンダマ…。
「なんかさー、そういう畑のすみっこに
あるような島野菜を見ているとさ、
工夫して料理してみたいという気もちにさせられたわけね」
と話す金城笑子(きんんじょう・えみこ)さん。
おばぁたちの、土や海とともにある暮らしのリズム、
生きる知恵を残していきたいと、
1990年、自宅のガレージで
「笑味の店」をはじめました。
今、「笑味の店」には、全国から、世界から、
たくさんのお客さんや研究者が訪れています。
90歳になっても、100歳になっても、
畑に、海に、出るおばぁやおじぃ。
「笑味の店」のお客さんが食べる野菜を育てたり、
時には話し相手にもなります。
そんなおばぁたちの家を、笑子さんといっしょに
一軒一軒訪ねることにしました。
いつも食べているようなお昼ごはんを
食べさせてほしいとお願いをして。
この小冊子は、長寿や健康などの学問書とは異なる、
ごく静かな記録です。
でも、老いてもなお、すこやかに自分の暮らしを
立てているおばぁたちの食卓に、
台所に、畑に、100年近くを生きてきた人の言葉に、
今の時代にとっての光のようなものが
散りばめられていると思うのです。




『百年の食卓 -おばぁとおじぃの暮らしとごはん-』
40ページ/カラー/600円
(沖縄本島内販売価格)写真:田村ハーコ
デザイン:オクマタモツ・奥間ひとみ
文・編集:黒川祐子(アイデアにんべん)
編集・広告:黒川真也(アイデアにんべん)
監修:金城笑子(笑味の店)
数年ぶりに
手手編集室の面々が集まって制作した小冊子。
下記のお店で販売いただけることになりました。
【沖縄県内】
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笑味の店(大宜味村)
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BOOKS じのん(宜野湾市)
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ロギ(沖縄市)
◎ さくら庵(本部町)
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Yuna(与那原町)
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CAFE UNIZON(宜野湾市)
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よみたん自然学校(読谷村)
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ippe coppe(浦添市)
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島野菜デリ じゃからんだ(宮古島)
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石垣ペンギン(石垣島)
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沖縄教販◎
宗像堂(宜野湾市)
完売しました◎
水円(読谷村)
完売しました◎
カフェ こくう(今帰仁村)
完売しました◎
3banzamarket どんぐり姉妹店(黒島)
完売しました ◎
ちはや書房(那覇市)
完売しました◎
市場の古本屋ウララ(那覇市)
完売しました◎
ジュンク堂書店 那覇店(沖映通り)
完売しました◎ 有機農産物の店
ぱるず(中城村)
完売しました◎
みよ家(嘉手納町)
完売しました◎
chahat 完売しました
この小冊子では、笑子さんの目線で、
おばあさん、おじいさんのことを「おばぁ」「おじぃ」と表記しています。