
「柔軟な心のはたらきに欠ける態度からは、かならず笑い(喜劇)が生まれる」(井上ひさし)
『人類館』という演劇の頭に「喜劇」と付けたのは、作者・知念正真さん(沖縄の作家として初の岸⽥戯曲賞を受賞)の娘である知念あかねさんです。
人類館事件は120年前に大阪で起きました。
第5回勧業博覧会会場近くの見世物小屋で、「学術人類館」と称し、アイヌ民族、台湾の生蕃(せいばん)、インド部族のバルガリーの人などとともに琉球人を展示。
この事件をモチーフに、時代をまたいで、皇民化教育、沖縄戦、米軍統治、ベトナム戦争、本土「復帰」も織り込み、沖縄がたどった歴史を鋭い風刺で描き出した戯曲です。
これがたった3人の役者で演じられるのです。文脈の広がりに圧倒され、揺さぶられます。
「繰り返す過ち」を断つ、ドンデン返しのために。
『喜劇 人類館』が「なはーと」に帰ってきます。
そして今回は、国際芸術祭「あいち2025」でも上演。
前回と異なるポイントとしては、知念あかねさんが共同演出に新垣七奈さんという若手ウチナーンチュを迎えたり、佐々木文美さんの舞台美術がぶっとんでおもしろそうだということです(入場したときどこに座るか迷いそうなので、心の準備を)。
ポスターなどのイラストは注目の漫画家・大白小蟹さん!
宣伝美術:アイデアにんべん
◆消えていく声や記憶を、芸術表現でいかに可視化できるのか
国際芸術祭「あいち2025」座談会
https://natalie.mu/stage/pp/aichitriennale2025-01
◆万博が抱える黒歴史「人間動物園」
120年前の大阪で起きた「事件」と2025年大阪万博の相似形とは(東京新聞)
これはコミュニティナース・金城有紀さんと「みらいファンド沖縄」が「市民と考える新しい認知症観」ワークショップで集まった人に投げかけた問いです。
考えてみると認知症観ががらりと変わるかも⁈
(ワークショップで出た声は白書の裏表紙にずらりと並べました)
『認知症と共生する これからの地域づくり白書』(44ページ)が刷り上がりました。

プログラムオフィサー・松田さんの談。
「認知症を通して社会を見ると、多くのバリアがあることがわかりました。
わかりやすい事象もあれば、時に人々の心の深いところにある無意識の偏見に驚き、何度もうちあたいしました。
どんな社会的属性の人でも、何かしらの生きづらさ抱えていると思います。
認知症という当事者性の高いテーマから、誰もが自分らしく生き続けられるためのヒントを、白書から読みとっていただけると嬉しいです」

PDF版はこちらから。
イラスト:まきやしほ
編集・デザイン:アイデアにんべん
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